フコイダンとはコンブやワカメ、モズクなどの海藻特有の硫酸多糖の一種です。
もう少し判りやすく表現すると、海藻独特のヌルヌル成分と言っても良いでしょう。
フコイダンは体内に入ると、水溶性食物繊維の様な働きをしてくれます。
この結果、腸内環境の正常化から始まり、免疫能力の活性化、抗炎症作用、抗アレルギー作用など、様々な健康に関する効果が期待されると言われています。
こんなにも体に良い効果が期待出来るフコイダンですから、様々なサプリメントや健康食品などで、主成分として配合している商品を見かけます。
では一般的な消費者としては、どの様な商品を選択すれば良いのでしょうか。
まず気をつけたい事は、その商品の安全性です。
健康の為に摂取する商品ですから、無用な添加物がある商品は避けるべきでしょう。
保存料や香料、人工甘味料などの添加物は、はっきり言って不要です。
また、フコイダンその物の安全性に注目したい所です。
どの様な産地で取れた海藻なのか、また、何という種類の海藻から取れたフコイダンなのかと言った点に着目すると、自然に選択肢は狭くなってきます。
例えば日本近海は高度経済成長以降、汚染されたイメージがあります。
しかし様々な規制により、現在急激な工業化の進むアジア方面の海域の汚染に比較すると、まだマシと言う事もあります。
「南方のキレイな海の海藻」と言ったイメージだけで判断をしない事が重要です。
次に気をつけたい事として、フコイダンの抽出方法や処理方法があります。
いくら体に良いフコイダンでも、体内で消化吸収をできなくては意味がありません。
(正確には消化吸収をできなくても、腸内環境の正常化には役に立つ様です)
我々、人間はフコイダンを消化吸収する為の酵素を持っていません。
フコイダンは極めて大きな分子構造をしている為に、腸壁の隙間を通り抜ける事ができずに、そのまま体外に排出される事が考えられます。
そこで考えられたアプローチが、低分子化と呼ばれる方法です。
人体の腸壁の隙間をくぐり抜ける事が出来る様なサイズまで、小さな分子構造にしてやる事が低分子化と呼ばれる技術です。
この技術は、近年では化粧品などで「ナノ化」等と謳われているものと同様な物です。
そして、フコイダンの抽出方法にも気をつけたい所です。
フコイダンの抽出方法としては、加熱したり冷やしたり、あるいは粉末にするなど、様々な工業的な方法があります。
しかしフコイダンの働きを阻害する様な抽出方法を採用している健康商品は、あまり効果は期待出来ません。
できるだけ、元のフコイダンの状態を留めている商品がお勧めです。